祝!移転先決定!京都音楽シーンの斜め上のライブハウス「陰陽(ネガポジ)」が来年20周年!
日本においてライブハウス発祥の地でもある京都は、いわゆるライブハウスを始めホールやオールディーズ専門のハコ、ライブもできる町家カフェ等、さまざまなスタイルで音楽が演奏でき楽しめる街です。
さまざまなお店がそれぞれ独自のスタイルを展開し、「尖った」お店が多いのも特徴のひとつですが、烏丸丸太町「ネガポジ」も、鋭利に尖ったライブハウスのひとつであることを存在証明し続けています。
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もくじ
ネガポジはどんなライブハウス?
その地にお店を構えたのは1996年。
当時ライブスポットラグで店長をされていた山崎さんが新たに立ち上げられたライブハウスとして、京都のインディーズシーンに一陣の疾風が吹いたのを鮮明に記憶しています。
お店があるのは入居ビルの地下、入り口の階段を降り楽屋前の狭い廊下を進みお店のドアを開けるまでにすでにアンダーグラウンドな雰囲気満載で、嫌が応にも「何かが起きそう」な気分を高揚させてくれます。
出演者は、いわゆるプロミュージシャンは少なく、地元京都のインディーズシーンのバンドマン・アーティストがほとんどです。
中でも、流行の音楽や演奏・歌唱の技術を至上とした音楽ではなく、「心に響くグッド・ミュージック」を奏でる出演者が多いように思います。
西部講堂や吉田寮食堂ライブ、そういった京都アンダーグラウンドの流れを汲んだライブハウスではないかと個人的には感じています。
地元のバンドマンを育てる、シーンには絶対必要とされる存在的な。
「いい音楽」と「美味しいお酒とフード」が、リーズナブルな価格で楽しめるライブハウスで、豊富に揃うお酒と居酒屋的なフードメニューも、ネガポジの特徴のひとつです。
客席
決して広くはない、座りで50〜60人くらいのキャパのフロアですが、演奏が盛り上がった時の客席との一体感は半端ありません。
通常のテーブル・イスのフロア席、カウンター、失礼ながらヘンテコな?ソファ席(ボックス席)、そして何と言っても小さい畳席(座敷)!
磔磔にも畳席はありますが、ここには大相撲でいうところの升席のような、妙にテンションの上がる特別感があります。
お一人様や常連でない方が座るには敷居が高いかも知れませんが、是非この場所をゲットして知らない相席の方とも音楽談義で盛り上がれたら、よりネガポジに足を運ぶのが楽しくなるでしょう。
ステージ
ステージ後ろの壁面に、何個も何個も穿たれたお酒の栓がまず目を引きます。
もしかして、音響的に散らす効果があるのでしょうか?そしてお店備え付けのYAMAHAのドラムのバスドラムが深い!ので通常だとかなりドラムが前にある印象です。
ドラマーさんはより目立てます(笑)!
ステージの高さはほぼなく、また客席との距離もすごく近いですし、PA席との距離もすごく近いです。
演奏していると、その一挙手一投足全てをその場にいる全ての人に凝視されている気になり、緊張感も相当ですが逆にパッションを直接ぶつけやすい環境でもあります。
アップライトピアノもありますので、ピアノ弾き語りの方にも是非!
現在のネガポジの中心人物
ゴローさん(山崎さん)
ネガポジを立ち上げられた張本人様です。
「表現太郎」としての活動、そしてライフワークとも言えるバンド「ウォーラス」の中心人物として、今も現役バリバリのバンドマンです。
ブッキングもされており、ネガポジの「スピリッツ」とはこの方でしょう。そして滝の鉄人でもあります。
江添さん
現在のブッキングマネージャー。
多くのブッキングを手がけ、「Fateh*lia Band」「渚のベートーベンズ」でもヴォーカル・ギターで活躍されています。
そのヒゲ姿からは想像もつかない美しい歌声&誰とでも分け隔てなく接する親しみやすい人柄で、京都のバンドマンを魅了し続けています。
スペシャルインタビュー 江添恵介さん(LIVE&SAKE陰陽)
しゅうさん
現在の店長。
「エンペラーめだか」名義でもアーティスト活動中。
今気づきましたが、ネガポジ中心人物は、毛が多い(笑)。
長髪イケメンのナイスガイで、若手をぐいぐい牽引しておられます。
この3名を中心とした現ネガポジですが、3名別々の世代、そして全員現役バンドマンというのが、ライブハウスシーンにおいてはとても強みと言えるのではないでしょうか。
幅広い世代に対応でき、リアルタイムに現場感覚で出演アーティストと共感・共有できるのは、バンドマンとしてはうれしい限りです。
独特のブッキング・ライブスタイル
ライブハウスそれぞれ独自のブッキングやライブのスタイルを持っておられますが、ネガポジならではと言えば、以下の二つがまずピックアップされるでしょう。
ChocolateFireball
客席の真ん中をステージとし、出演者・お客さん渾然一体となって盛り上がるフロアライブ!
お客さんとしては普段見えない演奏者側の内部(ドラムの後ろ側等)が見られたり、何せより出音が近い!
演奏者としても普段とは全く違う景色で、音響的にはシビアかも知れませんがモチベーションはマックスハイテンション!!
ネガポジならではのサイズ感や照明も相まって、普段とは全く異なる亜空間にフロアの空気が沸騰します。
平日ノーチャージデー
現在のライブハウス経営事情を真っ向から覆すパラダイムシフト。
全ての平日ではありませんが、ノーチャージで経営されている日があります。
特にまだ集客能力は低いけれども、光る何かがあるアーティスト・バンドにはありがたいですよね。
本当に地元アーティストを育てる気概がないとできない試みであり、大変だとは思いますがひとつの道標となってほしいと願っています。